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農泊推進 令和6年の年頭にあたって

令和6年の新しい年を迎え、謹んでお慶び申し上げます。

 

ファームステイ協会会員の皆様をはじめ、関係者の皆様方には、平素から、「農泊」の推進にご支援、ご協力をいただき厚く御礼申し上げます。 

 

農林水産省では、「農泊」即ち、農山漁村地域に宿泊し、滞在中に地域資源を活用した食事や体験等を楽しむ「農山漁村滞在型旅行」を推進しています。 

 

農泊地域は、コロナの影響により、令和2年度以降宿泊者数が大幅に落ち込む等、大きな影響を受けました。足元では、令和4年度の延べ宿泊者数がコロナ前の水準に回復するなど、農泊地域においても誘客回復の兆しが見え始めた地域がある一方、実施体制の再構築に悩む地域も見受けられます。 

 

オーバーツーリズムの未然防止や、インバウンドの地方誘客、持続可能な観光地域づくりの推進が課題となる中、「農泊」は、ゴールデンルートから一歩踏み出す地方誘客と地方消費を促す有効な「旅先」となる潜在力を有しているのではないでしょうか。 

 

昨年は、3月閣議決定された「観光立国推進基本計画」において、「農泊地域での年間延べ宿泊者数を令和7年度までに700万人泊」とすることにより、農山漁村の活性化と所得向上を目指すことが、新たに農泊の目標として位置づけられました。さらに、これを踏まえ、6月には「農泊推進実行計画」が策定され、訪日外国人旅行者の割合を10%にする目標も併せて設定されたところであり、現在、これら目標の達成に向け、本計画に沿って事業推進を図っているところです。 

 

今後、農山漁村において持続的な「農泊」を実現していくためには、特に、「地域への誘客増大」、「体験の充実等による地域での消費機会の拡大」、「農泊事業者の生産性向上や宿泊等の単価再設定による高付加価値化」を進めていくことが重要であると考えております。「農泊」の推進を、地域における「しごと」の創出、「関係人口」の拡大・深化に繋げてまいりたいとおもいます。 

 

関係者の皆様方におかれましては、本年も引き続き、「農泊」推進に向けて、ご支援、ご協力の程よろしくお願い申し上げます。 

 

結びになりますが、本年が皆様にとって幸多い年となりますよう、心からお祈りし、新年のご挨拶と致します。 

 

農林水産省農村振興局都市農村交流課 農泊推進室長 

村山 直康