我が国の経済は、2023年(令和5年) 12月21日閣議了解「令和6年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」にて、2023年度は、コロナ禍の3年間を乗り越え、高水準の賃上げや、企業投資状況等、経済的に好調な動きが見え始め、2024年度は、 2023年(令和5年)11月2日閣議決定「デフレ完全脱却のための総合経済対策」が効果を発揮し、経済状況は引き続き上昇傾向になると予測しています。
2023年3月改訂の「観光立国推進基本計画」では、「観光」を引き続き成長戦略の柱とし、「地方創生」の切り札と位置付けています。また「持続可能な観光」「消費額拡大」「訪日外国人旅行者の地方誘客促進」等、質の向上を重視した戦略への転換を推進することとしています。
これはまさに「農泊」にフォーカスがあたりつつある現状と考えています。
また、第213回国会(令和6年常会)にて、【食料・農業・農村基本法の改正】に関して議論が進んでいます。これは、農政の基本理念や政策の方向性を示す「農政の憲法」です。この中において「農村の振興」部分の基本施策として【農村への滞在機会を提供する事業活動の促進】と、「農泊」が明記されることとなっています。
このように2023年度は、国の政策においても「農泊」の重要性が増し、今後も継続的な農泊地域創出、品質向上が行われていく外部環境が整った一年でした。
しかしながら、他方、
①「人口減少と高齢化」による担い手不足
・2023年「人口統計」による人口は約1億2,400万人(前年比約-60万人)、高齢者割合は29.1%
②「地域経済の縮小」
③「空き家問題」
・2023年「住宅・土地統計調査」による全国の空き家数は899万戸(空き家率13.8%)
④「耕作放棄地 / 山林管理問題」
⑤「地域(生活)交通問題」
⑥「地域防災問題」災害時における避難所等(宿泊場所)から被災者住宅へ
等の「地域課題」の進行が浮き彫りになった一年でした。
当協会は、第6期(2022年度)より、第2ステージとして【「農泊」は、地域課題解決の為のゲートウェイである】というミッションのもと、活動を行っております。本年も引き続き、民間として「農泊」政策の推進をサポートし、地域課題の解決の一助を担えるよう、活動を推進して参ります。